中古住宅を購入するメリット

最終更新日 2023年1月25日

木造建築の一戸建ては、耐用年数が30年と建築基準法で規定されていますが、定期的にメンテナンスを実施していれば30年を超えても安全に暮らせる可能性が高いです。

資産価値という意味では築年数が30年を超えてしまうと売却したいときに価格が低くなる可能性が高くなってしまうものの、自己所有のままで維持し続ける分には問題なく住み続けられます。
言い換えれば築年数が30年前後から、建物の評価額が低くなってきますので購入しやすい価格帯で市場に出てきます。

中古住宅のポイントは、付加価値の有無です。
付加価値とは地価の高さやリフォームによる耐久性の回復など、築年数と関係なく認められる価値です。

古民家のように築年数が100年を超えてしまっている建物でも、木材の希少性や保存状態の良さで評価されるケースがありますので、リフォームとリノベーションを実施している場合は売却価格にも影響があります。

リフォームをせずに経年劣化している状態のまま住み続けていたり、空き家期間が長い場合は建物の損傷が問題になります。
建物が損壊する危険性が高くても、解体コストを節約するために所有者が放置している場合もあります。

リフォームやリノベーションによる安全性が認められている

中古住宅は付加価値が認められる場合は、それなりの価格設定がされますが、リフォームやリノベーションによる安全性が認められていると判断できます。
安全性が認められれば、価格に相応の物件と言っても良いでしょう。

経年劣化が激しく、放置されている期間が長い状態であれば、市場価値は下がりますので価格も低く設定されます。
建築基準法の規定する30年を超えてしまうと、木造建築の一戸建ては建物の価値が認められなくなり、地価だけの価値になります。

不動産物件としての価格はつきますが、あくまでも地価に対する評価額と言っても良いでしょう。
経年劣化の程度にもよりますが、自分でリフォームを行うことを前提にすれば、地価のみで購入できるケースがありますので、お買い得と判断できるようになり、リフォーム予算を合わせても購入しやすい価格帯です。

中古住宅を修繕を前提にして割り切って購入することを、ためらいさえしなければ住宅購入のチャンスを増やせます。
自分でリフォームすることになりますが、工務店と連携する方法があります。

不動産会社にリフォームを相談すると、不動産会社の取引先である工務店を紹介してもらえるメリットもありますが、不動産会社を経由することで手数料が発生される可能性は高くなります。

自分で探して工務店に見積もりを依頼したほうが、手数料の無い状態で価格を確認できます。

注文住宅を取り扱っている企業にも相談してみる

工務店を選ぶときに、注文住宅を取り扱っている企業にも相談してみましょう。
見積もりは複数の会社やメーカーに依頼して、価格を比較するのがポイントです。

結論から言うと、注文住宅を取り扱っている工務店は、新築一戸建ての価格は高いもののリフォームやリノベーションは適正価格で、なおかつ保証が手厚くなるメリットが得られます。

適正価格から割引してもらえる可能性もありますが、注文住宅の工務店に依頼する最大のメリットは、施工後に定期メンテナンスをひき続き依頼できることです。

リフォーム後の経年劣化を抑制できるメリットになり、中古住宅でありながらも長持ちできるようになります。
築年数が30年を超えている木造建築の一戸建ててあれば建物の価格は、ほぼゼロに設定されるケースもありますので、土地のみを購入する感覚で購入を検討すると良いでしょう。

解体しなければならない場合は解体費用が必要になりますが、リフォーム費用ならば一戸建てを新築するよりも格段に低価格で済ませられますし、解体費用そのものが発生しませんのでお買い得になります。

固定資産税の問題について

忘れてはならないのが固定資産税の問題です。
中古住宅の魅力の一つに、古いからこそ固定資産税が安くなっていますので、維持コストが始めから低めであると言えます。

新築だけでなく、たとえ中古でも築年数が浅ければ固定資産税は安くなっていません。
築年数が浅い状態で取引すれば、相応のコストを準備する必要が出てきます。

不動産取得税そのものも割高に感じられることが多く、建物の耐用年数を考慮すると新築一戸建てのほうが割安に感じられる場合もあります。
築年数が30年を超えてしまえば、建物の価格は低いので不動産取得税が低く、購入後の固定資産税も低く抑えられるので圧倒的に維持管理コストは安いです。

リフォームをしたからといって固定資産税が高くなることはありません。
固定資産税が高くなるのは、増築して建物の延床面積が増えた場合ですから、増床リフォームさえしなければ基本的に購入時の固定資産税で済みます。

中古住宅は購入価格が安いのも魅力ですし、購入してからの税金も低めに抑制し続けられるので、家計にも優しい住宅と言えます。
不動産会社に相談するだけでなく、最初から工務店にも相談しながら評価額を多角的に把握するようにすれば、購入時の価格交渉にも役立てられます。